代表 村尾が語る、『CS BPO』は時代のネジを巻く仕事

こんにちは、Magic Moment 採用担当です。
営業支援 SaaS を提供するMagic Momentは『CS BPO, Inside Sales』という、従来のカスタマーサクセスと比較してよりクライアントの内部から営業組織の変革を目指す新たなサービスを生み出しました。CS BPO事業はどのような経緯で生まれ、メンバーはどのような仕事をしているのか、代表 村尾とCS BPOメンバーに、話を聞いてみました!

まずは、村尾にCS BPO事業の立ち上げ背景や面白さをインタビューしました。
*村尾のプロフィールはこちら


Magic Moment にしかない組織、CS BPOとは

—まずCS BPOについて教えていただけますか。

村尾:Magic Momentは『Magic Moment Playbook』という営業支援のプロダクトを開発し、お客様に提案しています。
お客様は、従来型のCRM(顧客管理システム)などのツール導入に多くの負を抱えてきました。組織を変えたい、営業をよりよいものにしたい。そう思って始めるプロジェクトも頓挫してしまい、結果高額で購入しているツールは使われなくなってしまう。それはなぜなのかと考えると、根深いところに、お客様の今までやってきた営業手法を変えられない、変えたくないという気持ちがあることが分かってきました。

お客様はテクノロジーの力を使い、変わりたい気持ちを強く持っています。我々はプロジェクトの失敗に陥りやすい人的理由(めんどくさい、理由もなく変化したくない)を徹底的にお客様に寄り添うことで回避し、お客様が持つ変革の意志を遂げることができるようにしたかった。
そこで、Magic Moment にしかできない組織を生み出し、お客様とともに変革に向かっていけるサービスを考えました。それがCS BPO(カスタマーサクセスのための営業チーム提供)です。
お客様の現有メンバーやナレッジでは数年かかる変革も、机を並べてともに営業することで(リモートが主ですが)3ヶ月でMagic Moment Playbookの使い方をはじめとするテクノロジーを使った営業組織に生まれ変わっていきます。

このように、CS BPOは外から変革のスピードを早めるわけではなく、一気にお客様の働いている環境の中に入り、お客様ととても近い距離で内部から変革に導いていくのです。
他のスタートアップとMagic Momentが違うのは、未来を前提に変革を起こしたいという実現に対する真剣さの部分です。変わらない組織を何としてでも変えていくんだという真剣さがメンバーにあります。

また、Magic MomentとしてもCS BPOのメンバーがお客様の営業組織に入ることで会社の外にいるとできないコミュニケーションや提案ができます。
例えば、お客様の組織図が分かり、彼らがキーマンはこの人ですよと教えてくれる。また、誰にどのような順番で提案していくことがベストであるかも知ることができる。お客様と一緒に仕事をしている仲間だからこそ、信頼を得ることができ、実現できることですよね。

こういったことができる人が他のスタートアップにいるのだろうか?とも思います。同じことをしている企業を見たことがありません。そもそもやれないのです。先進的にやっているMagic MomentのCS BPOは非常に強い競争力になっていると思います。お客様の組織の中に入ることでお客様の仲間になれる、そしてお客様の変革のネジが巻かれていく。なかなかできない経験であることは間違いないです。

テクノロジーを使って、多くの時間と意味のある雇用を生み出したい

—そもそもなぜCS BPOを立ち上げようと思ったのか、立ち上げの経緯を教えてください。

村尾:実は元々プロダクトを作る前に成果報酬型で全ての顧客獲得からカスタマーサクセスまでのビジネスをアウトソースできる企業にしたいと考えていました。営業だけではなく、広告でリードを獲得するところも、案件クローズも全部を対象に、全て成果報酬型のアウトソーシングを作りたかったんです。元々Googleにいたので、リードを獲得するために広告をやったり、コンテンツマーケティングを経験し、リードを獲得して獲得単価を下げることより、オペレーションのリードタイムを短縮し、少ない人数でスケーラブルにやる方が絶対に他より結果が出せると思っていました。

当時、アメリカのある2社を徹底的にベンチマークしていました。その2社の退職者に直接連絡を取ってどのように事業しているのかをヒアリングしたりしました。彼らは僕が思考しているのと同様にアルゴリズミックテクノロジーを活用していることが分かりました。アメリカの安い土地で、大きなキャンパスを作り、寮を自費で全部建て、そこに地元の高卒の元気な方、仕事を探している方に雇用を生み出している。素晴らしいなと思いました。日本でも新潟や故郷の伊豆、全国津々浦々、風光明媚だけど経済や産業に元気がない場所に作れないかな、というのは今でも構想しています。そして世界各国に7つくらいのキャンパスをつくってみたい。それくらいパフォーマンスが高い組織をお客様に導入できたら素晴らしいと思います。

まあ実際、最初はそのような形を思考していたわけですが、日本の現状を見たときに考えを改める必要があると。テクノロジーの活用が出来ていない現実があり、データを作れない、つまり現場の人に関わる部分でデジタル化が全く進んでいないことが根本課題だったわけです。そんな状況で先程お話した構想など出来るわけがないと確信しました。そのため、プロダクトで解決しようと試みましたが、お話したような現状があるので結局使われないのが目に見えていました。だったら今度はプロダクトを使って変革を起こすために、最初に考えていたモデルを統合してお客様にご提案すればいいのだと思い至り、CS BPOができたのです。今もベンチマークした企業を調べたメモは残してます 笑。

テクノロジー、そしてプロダクトを誰よりも信じること

ーCS BPO事業の価値を具体的に教えて下さい。

村尾:現在、入社してくれたメンバーは少なくとも入社後1ヶ月で0.7人分くらいの成果が出せています。入社半月で戦力になっているメンバーもいますね。色々なチーム、様々な組織を見てきましたが、この成長速度と価値転換の速さを超える組織はなかなかないと思います。しかもお客様の商材を扱っているにも関わらずに、です。

事業としてはお客様からお金をいただいて、しっかりと結果をお返しする。そのメンバーは結果を出すだけではなく、お客様の商材をどのように営業したらいいか、どうやってテクノロジーを活用するのか、どうやって営業の型をソリッドに改善すればいいのか、最適なPDCAを回すことができるのか、どういうトークで電話すればいいのかという、営業オペレーションそのものを、全てお客様に提案することが出来るんです。

一方で私たちは、お客様企業のインサイドセールスを行うことで、お客様からお金をいただきながら、自社のメンバーも育てることができるだけでなく、お客様に対してしっかりと成果を出すため、プロダクトの利用も伸び、解約も減ります。全てがいいことばかりです。
Magic Moment Playbookの性質も相まっていますが、最も大事なことはCS BPOのメンバーがMagic Moment Playbook というプロダクトでもたらされる変革を信じているということ。テクノロジーを信じて、それを使いこなすんだという想いがメンバーの根幹にあります。そういう人が集まって一番熱いチームでテクノロジーを使いこなしている。私にとって、この組織を近衛軍のように思っています。

—想定外だったCS BPOの価値や面白さはありますか?

村尾:最初は導入開始し、お客様のオペレーションが一巡したらMagic Moment Playbookが根付いてCS BPOは撤退し次の企業様に移動することをイメージしていました。ところが、CS BPOが高い成果をモチベーション高く出すので価値が高く、お客様は離そうとしてくれないんです。気づけば、CS BPOが事業化して約2年経ちます。解約される雰囲気もなく、当初の3名から25名(入社予定者含む)になりました。

今までは、Magic Moment Playbookを中心に価値を紡ぐために、CS BPOも一緒に、他の企業へ提案しようと思っていたんです。しかし、価値の中心は別にプロダクトじゃなくてもいいんだな、と気づいたんです。それは実際の価値もそうですし、事業価値もそうです。
結局、CS BPOは会社にとっても企業価値に貢献する素晴らしい価値を生み出しているチームになっています。オペレーションの一部になっていくことは、お客様にとって、非常に高いパフォーマンスを出してくれるチームであり、かつ提供価値そのものが変動費で獲得できているということは非常に高い価値なんです。リターンの見えない固定費が膨らんでいくことは当然事業上のリスクの一つです。お客様にとって、固定費でなく変動費で計上できることは緊張感があっていいんです。

—では、一方でCS BPOが現状抱える課題感はどのようなところにあるのでしょうか。

村尾:しいていうならリーダーに仕事が集中していることが課題で、組織としてのバランスが悪いことは改善していきたいと考えています。また、事業開発の観点からはより新規案件を入れていきたいと考えています。CS BPOの価値を最大限発揮するためのことを考えた時、Magic Moment Playbookが100%の価値を、その真価をMAXで発揮する状況でお客様に導入出来ていないことが課題です。例えば、環境的に使えない、連携ができない、機能の導入に制約があるなどが挙げられます。もし、Magic Moment Playbookの価値を100%発揮できる環境にあれば、Magic Moment Playbookと連携することで、カレンダーにも予定をすぐに入れることができたり、シーケンスを活用できたりするため、お客様にはとても喜ばれるはずです。(※詳しい機能については記事下に詳細記事を添付しております)

Magic Moment Playbookの価値を完全に発揮できていないが、自分たちのパフォーマンスでMagic Moment Playbookを使える状態にしているのはどちらが価値を出せていると言えるのか、と考えます。
つまり、プロダクトを中心に価値を作ろうとしていたのですが、結果を出せることこそが価値になっているのではないかと思うのです。Magic Moment Playbookだけではなく、その周りにあるお客様のオペレーションを全部受け入れてくれている状況が現実です。
本当はMagic Moment Playbookの機能を100%使うことができていて、本当に結果が出るようなことだけをやって、相手がMagic Moment Playbookのオペレーションは本当にすごいな、これこそ”Magic Moment”だねと思えるところに持っていけたら、全てが変わる。こういった環境で集中させてあげたいと思っています。お客様の使用しているツールがあり、Magic Moment Playbookと並行してそのツールも使っている状況は、開発として課題感があるので、プロダクトチームで議論していく内容だなと思っています。

お客様の気持ちを動かし、お客様の力に変える存在であり続ける

ーどのような方がCS BPOとして活躍できるのでしょうか。

村尾:お客様への価値提案をずっと考え続けていけるような方にどんどん挑戦の機会をお渡ししていきたいと思っています。Core Value である、Go True Way をしっかり体現できる可能性がある素晴らしい方々とお話したいです。

一般的にどの企業の営業のチームも他者に数字を覗かれません。他社の営業の詳しい数字なんて見れないですよね?しかし、CS BPOのメンバーのメトリクスは全てお客様にご覧頂くことになるため、緊張感が違います。しかし、堂々と2倍、3倍の成果を出せるので高い評価を頂くことが当たり前になっています。必要な要素は『テクノロジーを信じていること。信じたテクノロジーが優秀であること』です。

よりCS-BPOの業務領域を広げ、お客様への価値を高める新しいモデルを考案しています。そのためにこの組織を引っ張っていけるシニアアカウントマネジャー職の募集を開始しました。お客様へ価値を提案するにあたって欠かせないことは、正しそうな小洒落た解決策を外野からそれっぽく提案することではありません。とにかく徹底的にお客様の力を共に育むこと、それに尽きます。

Core Valueはその一つ一つすべて関係があり、はじめに設定されているTRUE STRENGTH を体現し始めると、TRUE OPENNESS を発揮し始めることができる といった形で、個人個人の成長の時間軸に沿って表現できるVALUEが大きくなっていきます。CS BPOにも伝えていますが、お客様にただこうやってくださいね、と指示をしてもお客様は動いてくれません。Magic Moment Playbook はこうやって使うんですよと説明しただけでは使ってはくれない。お客様の気持ちを動かしお客様自身の力に変える存在がCS BPOなのです。したがって、もっとも顧客に近く、もっともCore Valueの体現を求められる存在と言えるのではないかと考えています。

大切なことは”前提”をつねに疑い続けること

村尾:一方でMagic Momentに入社後に一番苦労するタイプは、解決策を持ってくる人だと思います。こうすればいいよね、とただ提案してもうまくいきません。仕事、特にスタートアップは結果が全てです。相手を動かすことが重要なので、どんなに良い戦略を描いても実行されなければ意味がありません。僕は、TRUE CHANGE で示しているように、本当に世界を変えてしまうような規格外のアイデアを生み出すためには、すべての前提は無意味だ と考えています。現在、過去の何にも縛られてはいけない。わたしたちは、現在でも過去でもなく、未来を土台に変革を起こしていく。必然的な未来だけを前提に、時代のネジを巻いていく。したがって、カスタマーサクセスというのはこういうものです、という他社が作った定義や教科書に書かれていることはただの前提であって参考情報に過ぎないのだと思っています。

お客様の中でも、プロダクトの利用方法説明を聞いて使い始めて、Magic Moment Playbookをめんどくさいから使いたくないという人もいれば、3ヶ月経ってやっと少しずつ使えるようになってきたという人もいると思います。それがCS BPOのメンバーが隣りに座って一緒に仕事をしながらMagic Moment Playbookの使い方を教えてくれるので、1週間で使えるようになりました、と言われるかもしれない。まあ、実際にそうなるんですが笑。

普通にプロダクトとマニュアルだけ渡していたら、どれぐらいで使えるようになるでしょうか。今までこれだけデジタル化が遅れてきた日本の一般的な営業の方々のマインドや習慣を変えることはとても難しい。よって、変わって頂くことをトコトン真面目に考える必要があると。
隣でMagic Moment Playbookを使って成果を出すCS BPOのメンバーがいたら、使いたくないと言っていた人でも使い方を教えてほしい!と言ってくることも少なくありません。そういう可能性を自分たちの手で生み出せるのが、このチームなんです。

自分たちの存在があったからこそ、お客様の変革の速度があがる。自らの手でなにもかも変えていける。僕らがいなかったら、3年は変化がなかったかもしれない。このようなことを時代のネジを巻く と言っています。

Go True Wayを体現して、『自走』する組織にする

—CS BPOに対して今後どのようなことに期待されているのか教えてください。

村尾:CS BPOを自走する組織にすることです。自走とは何かというと、お客様の事業を理解して、お客様の事業通りに営業をただすることではありません。先に述べたように変革に導くこと、力に変えることが大事だと考えています。Core Value である Go True Way を体現して自走する組織にしたいです。具体的にはリーダー陣を増強して、そのリーダー陣は、メンバーを率いることもできるし、自分も営業できるし、お客様からのプロダクト利用IDの追加もできる状況をつくることもできる。IDの追加ができる状況とはつまり、お客様が変革されている証拠です。

お客様に変革をもたらすことができるメンバーにどんどん成長できる環境を提供したいし、どんどん評価をあげてお給料を増やしてほしいし、MMで成功してほしい。成功体験は色々あると思うけれど、やっぱりどんどん成長していく過程で、本当に事業価値を増やせる人に当然報酬も払っていきたい。自分たちがやっていることが価値になり、売上になり、ひいてはそれが企業価値をあげ、自分の上げた価値分の人間的成長と経済的インセンティブの夢があると最高だなと思いますね。

結果を出していくことはどんな仕事にも求められますが、当然、お客様に向き合っている部署が一番評価されないといけないと強く確信しています。色々な仕事があり、そのそれぞれに貴賤はありません。しかし、評価をダイレクトに受けることができるのはやっぱり間接部門ではない。お客様の前で厳しくプレッシャーを感じながら会社を背負って営業している部署です。だから営業はつらいけど栄誉が集まり、王騎のような(わかる人にはわかる笑)将軍となる。将軍は、ただの役職の一つに過ぎないにもかかわらずその責任って絶大で、それは様々な人の命を束ねて戦う責任があるのだから、勝ったときには自分自身に栄誉が集まって当たり前だよね、という顔をしてやっていていい仕事なんですよね。営業がまさにそうだと思っています。しかし、CS BPOは『BPO』(ビジネス・プロセス・アウトソーシングのこと。企業の業務プロセスを一括して外部に委託するアウトソーシングの一種の形態)が強い仕事ばかりしていると将軍や王騎にはなれないんです。

だからみんなどんどん成長をしていって色んな挑戦をしてほしいと思っているし、逆に一つのことを極めてもいいと思います。良いも悪いもなく、そういう選択肢がある会社にしたいとも思っています。

—最後にCS BPOは今後、どのように事業拡大をしていくのか教えて下さい。

村尾:CS BPOは事業価値そのものをつくれる存在になっています。プロダクトを中心にお客様に価値をつくれているのではなく、プロダクトを使うことを前提としたこのサービス全体で価値になっている。それが当たり前のようにお客様に突き刺さって、当たり前のように展開されているというのがお客様企業で起こっていることです。これからエンタープライズ企業へも導入が進み、CRMなどのツールがプロダクトとマニュアル、システムベンダーが言われたとおり改造して入っても結局使われず、組織の変革に全く寄与しなかったようなところにCS BPOを突破口として提案し、本当の意味で変革できるのではないかと思いますね。

—村尾さん、ありがとうございました!

後編ではCS BPOメンバーに実際の業務についてインタビューしています。
>> CS BPOがもたらす価値提案とは 〜現在と未来〜

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