こんにちは、採用担当の神保です。
日々、私たちの周りには、新しいことに不安を抱えながらも、力強く挑戦を重ねている仲間がいます。
今月の「TRUE通信」は、そんな仲間たちの挑戦や想いにスポットをあててお届けします。
暑い日が続いていますので、冷たい飲み物を片手に、ぜひお楽しみください。
👇今月のコンテンツ
- 社員深堀りストーリー:今月は、育児と仕事を両立しながら、入社初月で個人達成率189%という成果を出したメンバーにスポットをあててます。
- CEO’s TRUE Insight:CEO 村尾の今月の気付きや思い、葛藤に触れれるコラムです。
社員深堀りストーリー
育児と両立しながら、初月で達成率189%
産後、私は育児と両立できる仕事を探していました。
以前は不動産会社で賃貸管理や経理をしていましたが、出産・育児を経て生活リズムが大きく変わり、働き方そのものを見直す必要があったのです。
そんな時に出会ったのが、Magic Moment のインサイドセールスエージェントです。妊娠中にアウトバウンドのコール業務をしていた経験もあり、架電の仕事を探していた私にとって「自分にもできるかも」と思い、ここで挑戦してみようと、すぐに応募し入社を決めました。「インサイドセールス」という言葉自体、このとき初めて知ったのですが(笑)
入社後から業務は、クラウド型セキュリティサービスを提供するクライアントを担当しています。電話で企業にヒアリングを行い、ニーズに合わせた情報提供や商談機会の創出を行うというのが主な業務内容です。
とはいえ、最初は本当に何もわかりませんでした。商材を理解するのも、会話の組み立ても一苦労。だからこそ、チームの支えが本当に心強かったです。
商談録画や架電音声を何度も聞いて、実際の言い回しやトーンを自分の中に落とし込み、夕会では「ここが難しかった」と正直に伝えると「こうやってみたら?」とすぐに具体的なアドバイスが返ってくる。
そして、次の日は、前日の夕会の議事録を翌朝に読み返してから架電を始めるというルーティンを続け、自分なりにどうしたら成果を出せるかを考え続けてきました。こうした毎日の積み重ねが、自分の成長につながっていると感じています。
入社5日目に、初めてアポイントが取れた瞬間のことは今も鮮明に覚えています。
「そろそろ取らせてあげたいね」と常にサポート頂いていたチームの皆さんが、自分のことのように喜んでくれて──あのとき初めて「私にもできるんだ」と思うことができました。
その後も成果を出すことができ、4月は19件、5月は29件のアポイントを獲得。
お客様から「わかりやすかった」「興味が湧いてきた」と言っていただけると、嬉しく自信につながります。そして何より「やったね!」と一緒に喜んでくれるチームの存在が、私にとっての原動力です。
最近は、話し方のクセにも意識を向けるようになりまして「えっと…」など、余計な言葉を使わないようにしたり、AIツール(Notebook LM)を使って商材の訴求ポイントを改善したりと、少しでも日々の業務をアップデートする工夫をしています。
育児との両立についても、最初は正直、不安だらけでした。でも、Magic Moment には子育てにも理解のあるメンバーが多く、子どもの体調不良などがあると、気兼ねなく相談することができます。母の協力も得ながら、毎日なんとかやりくりしていますが、「仕事も育児も、どちらも全力でやりたい」と自然に思えるようになりました。
子どもを後回しにせず、仕事の成果も出せる。そんな環境がとてもありがたいです。
来月は、担当プロジェクトのハイ達成を目指して、どのプロジェクトよりも一番早く目標達成を目指したいです。そして、一番にすこさわ投稿 をしたいですね(笑)
これからもチームで支え合いながら、よりよい価値を生み出してクライアントにも社内にも貢献していきたい。
仕事って個人で取り組むことが多いですが、一人で抱え込まず、チーム一丸となれる環境は Magic Moment ならではだと思います。私自身もこれからも大切にしていきたいと思っています。
※すこさわ投稿:BPaaS事業内で行っている、「すこし騒がせてください」の略。目標達成時などに、チームの貢献・称賛をSlackに投稿しています。
採用担当より
成果を出し続ける裏には、必ず「挑戦と工夫の積み重ね」があり、自分の弱さや不安もオープンにしながら、一歩ずつ成長していく姿に、Magic Moment で大切にしている Core Value を強く感じました。挑戦することで得られる喜びを、もっと多くの方に届けていきたいと思わせてくれるストーリーでした!
CEO’s Insight
栄光の男
長嶋茂雄さんが亡くなった。
大好きだった父は、500mのビール缶と少量のツマミをテーブルに置き、居間でずっと巨人戦を見ていた。
サイドボードには、長嶋と王の直筆のサインが入った枡が飾られていたし
息子である僕の少年時代の帽子には栄光の巨人軍のマーク、憧れの野球選手は原辰徳だった。
父は長嶋茂雄が大好きだった。あの頃の日本に生まれ、あの高度経済成長とともに壮年期を迎えた、「巨人、大鵬、玉子焼」と言われたど真ん中の男性だったのだろう。
そのかつての、日本の栄光の象徴とも言える長嶋茂雄さんが亡くなった。
サザンオールスターズが「栄光の男」として楽曲タイトルとした、栄光の男・長嶋茂雄。
永遠に不滅と彼は叫んだけど、信じたものは皆、メッキが剥がれてく
世の中の世知辛さ、様々なものに囲まれる毎日。人々は彼に理想の自分を投影したのだろうか。
以前、社内向けに書いた日記を引っ張り出してきてみる。
聴音、あるいは解釈の余地という迷宮
プロ野球・長嶋茂雄 という人を語る時、多くのプロ選手だった人間は彼のことを親しみと敬愛を込めて面白おかしく話す。
例えばバッティング練習の時のアドバイスの仕方である。
「もっとこうガっと腰を入れて、ぐわーーーっと回す、で、ビュッと振る」
彼らが伝えたいのは、長嶋は説明をするのではなく、感覚を伝えている ということである。
普通に聞いていると、そういう長嶋の感覚的な所を彼の天然な特徴を表すエピソードだということになる。
少年時代から父の影響で巨人ファンだった僕は、そういう長嶋像をなんの意識もなく受け入れてきた。長嶋監督って、擬音で指導する天然でおもしろい人なんだな という具合に。
しかし、30を過ぎて、ある出来事がきっかけで180度受け取り方が変わった。
松井秀喜が2002年、27歳のシーズン50本塁打を達成して海に渡り、のちNYでワールドシリーズMVPになった。
年月がたち、日本が生んだ、稀代のホームランバッターもついにバットを置く決意を固めた。
そして彼の引退会見でのことである。
一切涙を見せることがなかった彼が、最後会見で泣いた。
「長嶋監督とバットを振り続けた、あの時間ですかね」
短くない野球人生の終わりに、彼が一番の思い出をなんの忖度もなく答えたとき
長嶋との時間を思い出している事実。
長嶋は、松井のバッティングフォームに関してはほとんど口出しをしなかったと言われる。 では、何をしていたのか。
それは 聴音 である。
バットスイングが切り裂く空気の音。 ブン でもなく ビュン でもない。 ビシュッ と空気が切り裂かれているかどうかを目を閉じてずっと聞いていたといわれる。
音が悪い時は、「音が悪い」と言い、その音が切れ味鋭くなるまで振り続けさせた。 音がいい時はすぐに練習はおわったという。
松井がアメリカに渡って、ゴロキングと揶揄され、調子が全く戻らなかった時 日本から電話をかけ、素振りをさせた。電話越しのその聴音で切れを戻させ、松井は次の試合ホームランを何十打席ぶりに放った。
多くの解説者やコーチは、長嶋の非論理的な指導を半分馬鹿にしているのではないか?と思う節がある。 僕は、だからこそ長嶋の凄さにただただ畏怖の念を抱く。
バットスイングの最も抽象的チェックポイントが音だ ということを長嶋は知っていた。
だからそのスイング音を出すための細かな指導を、大打者の素質を持つ松井のフォームに対しては決してしない。
すべてのバッティングフォームのメカニズムは音に表出する。 音だけを聞けば、それがわかる。
どうであろう?これが本当に道を極めた人がなせる業だ と畏怖する。
ビジネスも然りだ。
本質的なことは何か? と考える時、このようなストーリーは本当に役に立つと思っている。
バットスイングを考えた時、何に最もそれが凝縮されるのか? 営業を考えた時、プロジェクトマネジメントを考えた時、リーダーシップを捉えた時、いったい何がそれらを司るのか?
僕らが聞くべき音
父が愛した長嶋茂雄。僕もまた、違う角度から彼を尊敬していた。
そして今、僕らもまた、聴くべき「音」を聴けているだろうか?自分自身もこの2年間を特に自戒して考えたい。
ある顧客のフィードバック声の奥にある、本当の音は何だろうか。
営業が失注する原因が鳴らしている、音は何だろうか。受注もしかりだ。
「データキャプチャ」より「AIエージェントというバズワード」と伝統大企業から言われる、その音の正体は何だろうか。
長嶋茂雄は、我が巨人軍は永遠に不滅だと叫んだ。
長嶋が叫んだ不滅は、彼の中にある。それを組織として永遠に貫き続ける厳しさを思う。
巨人軍は、以前の巨人軍ではない。不滅なのは、長嶋茂雄そのものであった。
栄光の男が教えてくれたのは、表面的な技術論ではなく、本質を捉える方法論だった と僕は解釈したい。
営業もプロダクトも、振って振って振った その先に、空気を切り裂くTRUE な音を目指す。
ゼルダの伝説と価値
今回の話に通じるが、最近、友人がプレイしている任天堂の「ゼルダの伝説」の話を聞かされた。
ファミコン世代の生まれなのに、一度もやったことがないし興味もなかった。なんだろ、、緑の帽子が気に入らないのか。。。主人公に没入できないんだよなぁ というイマイチな感想である。
ゲームの目的は「世界を救うこと」だが、プレイヤーに「こうしろ」とは一切言わない。広大な世界に放り出され、何をするのも自由。
しかし、巧みに配置されたヒントや、一見不便に思える制約が、「こうすれば、もっと先に進めるかもしれない」というプレイヤー自身の発見と工夫を促す。
目の前に広がる、どこまでも続く大地。
「さあ、どこへでも」
ゲームは何も指示しない。矢印も、マーカーも、「次はここへ行け」という命令もない。
でも、遠くに見える塔が気になる。 あの山の向こうには何があるんだろう。 この崖、登れるかな。
となるらしい。
気づけば、友人は自分で目標を見つけ、自分で道を選び、自分で挑戦している。 失敗しても、それは「ゲームオーバー」ではなく「別の方法を試すチャンス」なんだよ と。なるほど。。
気になってゼルダの伝説のことを調べてみたら、任天堂の開発者インタビューで印象的だった言葉がある。
「プレイヤーが思いついたことは、できる限り実現できるようにしました。『あの山に登れたらいいのに』と思ったら、本当に登れる。『この川を渡れたらいいのに』と思ったら、工夫次第で渡れる。プレイヤーの創造性を信じて、可能性を閉ざさないことを大切にしました」
彼らが売っているのは「ゲームソフト」という製品ではなく、「自らの力で謎を解き、世界を冒険するという忘れられない体験」そのものなのだと感じる。
レッドブルの創業者マテシッツも言った。レッドブルとは
アドレナリンでハイになる生き方そのもの
レッドブルが翼を授ける なら
ゼルダは、羅針盤を捨て、好奇心を解き放つ
翻って、僕らはどうだろうか。
Magic Moment は、時代のネジを巻く生き方そのもの と言えるように。(TRUE CHANGE)
いかがでしたでしょうか?
今月も、TRUE な変化に挑むすべての方に、この通信が少しでも届いていたら嬉しいです。
来月もまた、仲間たちの「今」と「挑戦」をお届けします。どうぞお楽しみに。